【太くんの大きな勘違い】 | 高崎武大のこんな騎手情報局

【太くんの大きな勘違い】

【太くんの大きな勘違い】

人間の勘違いなんて日常茶飯事であり、完璧を求めたところで無理なものは無理なのである。
例えそれが3着馬でも、時に勝ったように錯覚したり、勘違いする事だってあるかも知れないが、しかし先週の土日は太くん(小牧騎手)に笑わせてもらった。 ご存知の通り天然キャラで、九州の田舎から出てきた当時とあまり変わらない(垢抜けない)のが太くんらしさなのです。 土曜日の阪神11R朝日チャレンジCで、太くんはツルマルヨカニセに騎乗して、大外から急追するも僅差の3着でした。誰の目にも3着(写真判定でしたが)であり、勝ち馬ワンモアチャッターには及んでいないのは明白だったのにも関わらず、ゴール過ぎにガッポーズをしている太くんがいるではありませんか? 検量室に戻る前に太くんはアンカツさんにこんな話をしていた「僕勝ってますよね?」するとアンカツさんが「たぶん大丈夫やろうオメ!」と言葉を返したそうなのだが、そこに一人涼しく豊騎手が「勝ったの祐一じゃないの・・・?」と水をさして通り過ぎていったとか。 結果豊騎手の見立て通り祐一騎手が1着で、太くんは前週(セントルイスガール2着)に続いて惜しくも3着とまた涙を呑んだのでした。
しかしレース後の検量室裏では、さすがにパトロールFを見ていた皆んなが、太くんの勘違いガッツポーズに爆笑だったようで、「穴があったら入りたかったわ」と今朝もまだ照れ笑い。

そしてこの話、何がオモシロイのかと言うと、翌日のセントウルSでゴールデンキャストに乗り、本年度の重賞初制覇を大きな勘違い事件から、僅か1日で成し遂げた事にあると思うのですが、最高に笑えたのはレース直後に豊騎手が太くんにかけた一言でした「小牧さ~ん!今日は大丈夫ですよ~。」という何気ないが重い言葉に相当ハマってしまった高崎でした。