【菊花賞特選情報(2)】 | 高崎武大のこんな騎手情報局

【菊花賞特選情報(2)】

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 皐月賞2着、ダービー3着のシックスセンスは、坂路84秒3の軽いメニューだったが、元来追い切り翌日は引き運動のみの厩舎にしては、かなり積極的な調教といえる。「まだ成長途上だと思うが、前走の体が減っていた反動もなくいい状態だよ。相手は強くても2着を狙う競馬をするつもりはない!」と大川厩務員は強気。 神戸新聞杯3着で復調気配を見せたローゼンクロイツは坂路72秒2と大きなフォームでの登坂。橋口調教師は「春よりパワーアップしていることは間違いない!体調に関しては自信を持って送り出せるし、何よりいい枠順も当たって良かった。安藤君に後はまかせるだけだから。」と、状態の良さから自信のコメントだ。

 新馬3月デビューのフサイチアウステルはCWを軽めのキャンターで1周してから坂路73秒4。吉村助手は「気配は前走よりもいいぐらい。ただ1頭になるとヤメる癖があるから、その点を考えて抜け出す調教を教えてきたんだ。頑張ってくれると思うよ」と色気は充分という感じでした。

 デビュー以来掲示板を外したことのないアドマイヤフジ。前日に追い切りを行ったばかりなので、金曜は角馬場での運動だけで切り上げた。橋田調教師は「掛からない馬なので距離は心配ないし、ペースに左右されることもないでしょう。ただ未だ幾分重いかな?という感じはありますが、祐一君が一番この馬を知っているから良いところを引き出してくれるでしょう。」と何やら意味深なコメントでした。(馬体重に注意ですね)

セントライト記念では前が幾度も詰まる不利があったマルブツライトは角馬場のみの運動。大久保正調教師は「追い切り後もいい感じだ。GIに7、8分で出すわけにはいかないから、きっちりと仕上げたよ。」と、来年2月に定年を控えて最後のクラシックに悔いのない調整。 同じく来年に定年を迎える北橋調教師が送り出すマルカジークは、CWを馬なりで5ハロン70秒6-55秒7-41秒7-13秒2。連闘になるので終いだけ伸ばす調教。角田騎手は「乗りやすくて注文が付かないタイプ。先生からはケツでもいいから勝ちに行けと言われてます」と笑顔でコメント。

 関東馬では、コンラッドはDコースで調整。宗像助手は「体調と動きは、一番よかったラジオたんぱ賞の時を超えるくらいだし、前走は放馬で参考外ですから。とにかく上位に食い込める自信はありますよ。」とデキには相当自信があるようだ。 ピサノパテックは芝コースで古馬と縦列に並んでの藤沢調教。「落ち着いているのが何よりだね。前回は引っ掛かっていたし、ある程度の位置に行くことになるんじゃないかな。岩田君の腕っぷしなら、巧く乗ってくれると思います」と藤沢和調教師は鞍上に夢を託す。

 金曜朝のディープインパクトは、いよいよ3冠最後の一戦が目前に迫ってきたのを自ら察してか時折武者震いをみせる。坂路4ハロンを77秒9で駆け上がってからDWを軽いキャンターで周回した。坂路では軽快でリズミカルな動きを見せたが、DWでは頭をグッと下げて、今にも飛んでいきそうな気合い乗りだった。それでも池江助手に手綱を抑えられていると、最後まで我慢をして、全てを内に溜め込むようにこらえたままゴールした。池江助手は「お互い忍耐やね(笑)馬も俺も!」と周囲を笑わせていました。心配された馬体減も今回は5~6キロ位に収まりそうなので、現状心配な材料は見当らないだけに、3冠馬誕生のシーンは見えてきましたね。