高崎武大のこんな騎手情報局 -13ページ目

【ダミアンの来日なくなる?】

5月中旬より来日予定だったダミアン・オリヴァー騎手が、先週木曜日のナイトレースで落馬負傷し、全治3ヶ月以上の大怪我を負ってしまった為、今回の来日は見送られる事となったようだ。 随分日本競馬にも慣れを見せていた同騎手だけに、今回の来日では大仕事もやってくれるのでは?と密かに期待していただけにとても残念である。

高松宮記念を今一度振り返ってみると、結局M調教師が戦前から言っていた「メイショウボーラーがここを使ってくる理由を考えなければならないよ!?」というのが本当に良いヒントとなった。当サイト会員様以外の方にもわかりやすく説明すると、つまり現在の短距離界の家賃があまりにも安いと判断されたからこそ、ここへ出走させてきたというのだ。プレシャスカフェ以外では目立った新興勢力もいない今の短距離界ならと欲が出るのも無理はないが、逆に昨年のようにサニングデールやデュランダルがここにいたとしたら、メイショウボーラーの出走はありえなかったはずとM師からアドバイスを頂戴したのだ。
という事もあって私は昨年の最先着馬キーンランドスワンに◎をつけたのでした。

【マジギレのH助手】

週末。厩舎関係者にとっては、最も忙しい一日でもあり、又、最も暇な一日でもある。人によって両極端な面が見られる面白い日なのだ。 例えば厩務員にしても、助手にしても、自分の担当馬が競馬に行っていれば、当然ながら早朝~夜までビッチリ働き詰めとなるのだが、これがひとたび競馬に行かなければ、超早朝(まだ夜中)の攻め馬さえ終われば、たっぷり暇が出来てしまうって仕組みなのです。
そんな先週末に、栗東H厩舎のH助手は、万博『愛・地球博』のプレオープンに参加されてきたそうだ。一応厩舎関係者では、H助手が一番乗りなだけに、皆その感想に注目していたのですが、帰ってくるなり「あか~~~ん!!ワシ入り口で楽しみも醒めてしもうたわ。朝の3時から母ちゃんが作ってくれた弁当を、入り口担当のボケに“食べ物・飲み物の持ち込みは一切禁止させて頂いております”言われて、弁当をゴミ箱に捨てられたんやで!理不尽じゃ(激怒)」と久々に青筋たてて怒る人を私は見た。
これについては、賛否両論あるのでしょうが、もし万博にお出かけ予定のある方は、充分にご注意下さいませ。(おやつ・ペットボトル関係も没収されたそうです)

【春の嵐】

調教開始直後から、急に激しく降り出した雨。久々にカッパを着込んでのトレセン取材となりました。 調教に携わる者にとって、雨は最大の敵って感じなのですが、今朝ばかりは「恵みの雨やな~」と普段聞き慣れないフレーズを耳にしました。 そうです昨日もココで取り上げました「花粉」に対しては、この雨は全てを洗い流してくれているように思え、今日の雨ばかりは、私もなんだか嬉しかった(っていうか助かった)気分でした。

しかし雨は雨。足下の悪い中での厩舎周りは、さすがに大変ではありますが、出来る限り時間を費やして、「美味しい情報を掴むのだ!」と自分に言い聞かせながら、トレセン内をイ厩舎~ヌ厩舎まで歩き周りました。

*有力馬HOT情報*
調度中央部分にあるニ厩舎11番の石坂厩舎では、今週スプリングSに出走するヴァーミリアンが、洗い場で気持ちよさそうにしていた。見た目には太め感はあまりないのですが、この馬皮膚が随分厚めなのには驚きました。重賞を勝つような馬は、元来「皮膚がビロードのように薄い」という定説がありますが、この馬はまるで反対。馬の皮膚というよりは、バッファローといった感じなんです。 それだけに今週の坂路での追い切りが、若干反応が鈍かったというのもその辺に原因があるのかも知れません。 休み明け初戦の今回、どんな競馬を見せてくれるのか楽しみだが、個人的には馬を見てチョッピリ不安なのですが・・・?!

【花粉との闘い】 

今年は全国的に花粉が多いと聞きますが、東西トレセンのある美浦・栗東は、どちらも花粉が非常に多い地域で有名です。
特に栗東トレセン近郊は、小高い山に囲まれていて、どうやらそこには凛々と杉の木が茂っているようで、先日などはあのテレビCMばりの、白い煙のような花粉群を目撃してしまいました。
M調教師は「俺は今年まで一度も花粉症にならへんかったのに、それがもう今は目ん玉を穿り出して、洗いたい気分やもん。今年の花粉は一枚も二枚もクラスが違うちゅうこっちゃ(笑)」さらにM調教師は「それからウチの連中には、攻め馬を終えた後に厩舎帰る時は、服の花粉を叩いてくる事は当然やけど、馬に着せてる馬服も徹底的に叩くように言ってあるんや、アレにはぎょうさん花粉が付いとるからな・・・。それから馬を触った手で顔や目を擦らないようにも言ってある。馬の毛には花粉がビッチリ入り込んでるんや!ここまで徹底しないと、極度の花粉症で攻め馬休まれては困るからな(苦笑)」と今年はレースの前から、花粉との戦いに勝たねばならないトレセン事情をレポートしました。

*明日は有力馬HOT情報をお送りします。

【現代日本競馬=岡部さん】

「岡部騎手引退!」あまりにも衝撃的なニュースだった。「生涯一騎手」岡部さんが貫いてこられた信念は、あまりにも格好良すぎました。しかしこの時期に身を退かれる決意をされるとは、正直想像もしていなかっただけに、トレセン関係者は皆困惑しているって感じです。 やはり現代日本競馬のバイブルを造った偉大なる騎手だけに、一緒に乗ってきた豊騎手や河内師には、たくさんのマスコミがコメント欲しさに集まっていました。 一方の美浦はというと、若手I騎手は「いや~先週から辞められるんじゃないかって噂になってたんすよ。エッ!僕の本音っすか…あぁやっとだ~って感じかな(笑)」意外と若手にはウケが良くなかったのかな?岡部さん。 まぁ人間引き際を間違えてはいけないんでしょうね。この件については引き続き、今週の競馬中にも取材してみょうと思ってます!

【それぞれのレース後】

競馬開催が終わった日曜の夕方、2日間の緊張から解放されたライオン達が、野に放たれる瞬間です。 「いまから豪遊に繰り出すぞ!」とばかりに、早くも掛かり気味でタクシーを待ちきれないD騎手とK騎手、「明後日から開催だから、そこらで一杯引っ掛けて帰るわ…」というI騎手、更に強者は阪神開催なのに「いまからポンギで向こう(美浦)の同期と合コンなんです!」と話すYなど、とにかくこの日曜夕方の豪遊前を毎週見るにつけ、日本は平和だなぁ~と感じる瞬間なのです。

【偲ぶ会に参列】

昨日(月曜)、神戸のポートピアホテルにて行なわれました、「田所先生を偲ぶ会」に参列してきました。田所先生(マヤノ・マックスの冠でお馴染みの馬主さん)は、有名なお医者様でもあられたので、会には馬関係の方だけではなく、病院関係の方や、一般の方まで参列になられ、その数あわせると500人以上にもなっていました。 先生には、私個人的にも腰痛に悩まされていた時に、腰痛体操なるものを教わり、随分助けて頂きました。 騎手は勿論、野球選手やプロゴルファーなど、たくさんのプロアスリートを診てこられ、数々の栄光を影でささえてこられた先生。 御冥福を心よりお祈り申し上げます。

【2場開催では・・】

今朝は異常なほどに暖かかった栗東トレセン。前日の大時計は1℃~3℃で、北風が随分寒かったのですが、今朝はなんと早い時間帯で10℃前後まで気温があがっていました。 これだけ天気の変化が激しいと、私達人間は体の調子を崩しやすいものです。
騎手は年中「暑い」「寒い」仕事ですから、気候の変化というよりも、2場開催による乗り馬不足で「具合が悪くなりそう」と嘆く騎手もチラホラ。3場開催時には、土日で12~13鞍は集まる、関西の肝っ玉若手騎手Hなども、今朝声を掛けようにも気の毒なぐらい元気がなかった。「今週は土日で2鞍ですハア~(深~い溜息)。僕らの商売は乗ってなんぼですから、乗り馬が少ないというのが一番辛いっす。」と彼らしい笑顔もありませんでした。
来週から3場開催スタートとはいえ、新規騎手のデビューに加えて、関西にはミルコがやってくる。『Hの溜息も無理はない』

【サクラサク】

本日東西トレセンにて、新規騎手合格発表ならびに共同記者会見が行なわれました。 グリグリ頭の新人くん達とは別に、一際イケメン男が抑えきれない笑顔でトレセンの門をくぐってきました。笠松競馬から果敢に一次試験に挑戦し、見事自力で一次→二次と難関をクリアしてきた柴山雄一騎手。 共同会見では、激しい質問攻めにあってましたが、本人の本音が大変面白かったのでご紹介しましょう。 「僕は大阪出身だし、今までも何回か関西の調教師さんには乗せてもらってきました。大先輩であり自分の目標である安藤さんが、関西で乗られているので、本当は関西に所属したかったのですが、何処からも声が掛からなかったので…。でも昨年暮れに、ある方の紹介で美浦の畠山師にお引き合わせ頂きました。これからの事をジックリ考えたら、僕は関東(美浦畠山厩舎)へ行くことがベストだと心は決まりました。」たくさんの記者を前に、少し照れながらもそう語った柴山騎手。これから彼が関東のカンフル剤になってくれないかと、高崎は心から願うのですが!

【珍しい馬を発見!?】

今までマスコミに取り上げられていないと思いますので、高崎が紹介させてもらいます。

これだけサラブレットがいれば、色んな珍品馬がいても驚けません。自分の身を噛み体中にキズがあった馬(昔はグロースタークやバンブーアトラス)、顎ヒゲの濃い牝馬(ラブザビュー)、常に厩では前脚をダッチューノにしていた(ジムカーナ)・・・まあココまでは「ヘエ~」って感じでしょうが、2月12日(土)小倉8Rのパドックでは、今まで数々のサラブレット見てきましたが、これほどまでの珍品馬は初めて見ました。
その名は“ハルーワスウィート”栗東友道厩舎の所属馬で、血統は超一流マキャヴェリアンの持ち込み馬である。血統表を見れば相当高そうな馬なのだが、そんな彼女は超特異体質(先天的)なのです。 何が特異かと言うと、『尻尾がない!』現在では愛嬌程度に毛は生えているものの、中身は全く芯がないのです。 知り合いの獣医によると、「後天的な事故などで尻尾がない馬は見た事はあるが、それらも結果的に競走馬としてはあまり活躍しなかった。まして先天的に尻尾がない馬が競走馬にまでなった事は過去にないんじゃないかな??それも競馬で勝ってるなんて珍事も珍事だよソレ!」と感心しきりなのです。

今度機会があればハルーワスウィートの尻尾にご注目を・・・でも女の子ですからソ~ット覗いてあげましょうね。